3月の震災の影響で、延期となっていた都電100周年の花電車が10月に走った。復興へのエールで日本全体が盛り上がり、力強い歩みを見せた2011年。あれから9年。温故知新の22篇です。ふたたび「がんばろう日本!」(2020年3月14日編集)
この頃は、季節の節目で必ず訪ねていた長野電鉄。これ(2000系)が居たからです。雪深いリンゴの里、白い景色にぴったりマッチする、撮り心地の良い車両でした。(長野電鉄 上条)
キハ20型(205)がまだレギュラーで運用に入っていた頃、幸運にも雪景色を撮る機会を得ました。1か月後の震災では大きなダメージを受けましたが、7月には全線復旧しました。205は今も現役です。(ひたちなか海浜鉄道 中根)
マイナス20度の凍り付いた光景。日本中探してもこんな景色は北海道でしか見られません。厳しいほどに良い写真が撮れるもの。ますます冬の北海道にハマるきっかけになった別寒辺牛湿原でした。(花咲線 厚岸)
蒸気機関車は撮影自由度が低く、休日のリフレッシュに私には不向きです。当時、秩父はこの国電の生き残りがお目当てでした。とくに蒸気がいない冬は。(秩父鉄道 武州日野)
3.11東日本大地震発生。その日も健気に動いていた荒川線。ちょうど7500形は引退を控え、HMをつけながらのお務め。地震の翌々日、ラストランのセレモニーもなく、一日の務めを終え、静かに去っていきました。(都電荒川線 都電雑司ヶ谷)
どんな状況でも、時期が来れば桜は咲きます。桜を祝うようなムードはない中、江ノ電沿線古刹ので満開の桜に気分が晴れました。(江ノ電 江ノ島)
新緑の秩父。浦山口のお稲荷さんの山の木々が伐採され、プチ俯瞰が撮れるようになりました。四季の移ろいが素晴らしく、季節の節目に通いました。(秩父鉄道 浦山口)
五月晴れの小湊鉄道。これが生涯ベスト鯉のぼり。車両通過時にいい風が吹き、鯉が泳ぐまで粘って撮った1枚です。(小湊鉄道 里見)
ゴールデンウィークの阪堺電車。旧型車両総出の住吉大社前。戦前生まれの車両が次から次へとやってくる。東京では決して見られないシーンは興奮の連続でした。(阪堺電車 住吉鳥居前)
車窓から見えたハートの芝桜に、予定外の途中下車。農家のご夫婦が個人で作られたものでした。感謝の気持ちで撮らせてもらいました。その後ご主人がお亡くなりメンテができず見られなくなったようですが、昨年地元の方々や富士急社員さんの手で再びハートの芝桜が復活したとの便りがありました。今年は訪ねてみようと思います。(富士急行 都留市)
2009年にサヨナラをした大糸線のボロキハがいすみ鉄道で復活。奇跡のような、2011年最も嬉しい出来事でした。(いすみ鉄道 国吉)
海沿いのニッコウキスゲ。10年前(2003年)の感動ふたたび。深浦の行合崎でニッコウキスゲの群生に会えました。天気良く花も見頃で、言うことなし。(五能線 追良瀬)
江ノ電沿線の夏祭り。オープニングは腰越小動神社の天王祭。時期的に梅雨明け前のことが多いですが、2011年は早い梅雨明け。カラッとした青空の下、暑いお祭りでした。(江ノ電 江ノ島)
炎暑のいすみ鉄道。カラッと夏空のもと、キハ52国鉄色が見られて夢気分。(いすみ鉄道 城見が丘)
夏には撮りたい「向日葵と鉄道」。広大な向日葵畑ではありませんが、旨く撮れた1枚です。(小湊鉄道 海士有木)
暑い日差しに、木陰に身を寄せながら、小湊鉄道夏時間。(小湊鉄道 海士有木)
緑の森、馬糞の香り、再現された明治の街並み。屯田兵の時代の札幌にタイムトラベルしたような気分でした。(野幌森林公園)
夏の終わりに北海道。湿原の展望台から、緑のグラデーション(塘路湖・サルルン沼)と釧網本線。良い旅になりました。(釧網本線 塘路)
6月に運行予定だった花電車。10月に7500形がドレスアップして登場しました。荒川線沿線の人出としては、後にも先にもこのときが最高でした。(都電荒川線 荒川区役所前)
秋に訪ねたかった場所。寝台特急あけぼのに乗って、早朝到着した黒沢駅。銀杏の黄色と青空のコントラスト、やってきた列車も黄色と青のツートン。素敵な朝でした。(由利高原鉄道 黒沢)
晩秋富山。雪を被った立山連峰と北陸本線。まだ新幹線開業の4年前。(北陸本線 東富山)
9年前の写真を選んでみて、当時とそんなに変わらない元気な自分、写真的には成長のない自分を確認できました。Fin.
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