鉄道風景2009総括(模索)

2009年ってどんな年だっただろう。思い出せないので調べてみたら、リーマンショックの年。時の総理は麻生さんから鳩山さんへ、民主党政権が誕生した年。競馬界では前年にダービーを制した女傑ウォッカがGⅠを勝ちまくった年、、、けっこうドラマチックな年だった。そんな2009年、写真を整理するうちに、あれこれ詳細に思い出す。仕事は行き詰まり、写真はポスト古参気動車、模索・踊り場・曲がり角のような年だった。(2020年4月12日編集)

初めての真冬の日高本線。厚賀の鉄橋で夜明けを迎えました。予想通りの寒さ。ちょうど鉄橋に朝日が当たるタイミングで苫小牧行き上り列車が通過しました。期待以上のシーンでした。(日高本線 厚賀)


理想的な雪景色が撮れました。小枝の先まで雪が付き、薄っすら日が差す中、紅一点の千両役者。この年は暖冬で、この雪景色も一瞬のものでした。(大糸線 頸城大野)

春を告げる蒸気の煙。秩父開幕から始まる春。レッドアローに乗ること、上長瀞か武州中川辺りで蕎麦を食べること。飾らない素朴な街並みとともに秩父は日帰りで楽しめる良いところです。(秩父鉄道 上長瀞)

菜の花のいすみ。私の中ではこの頃がピークでした。とくに素晴らしかったのがこの西畑の切通し、春の楽園でした。(残念ながら、現在は撮影禁止です。)(いすみ鉄道 西畑)

20周年のHM付けて、上神梅の枝垂れ桜の頃。10年後の2019年も30周年のHMを付けた列車をこの場所で撮りました。好きな鉄路、好きな駅が変わらず元気でいてくれるのは嬉しいこと。10年後の40周年も、元気にここで撮りたいと思います。(わたらせ渓谷鐡道 上神梅)

菜の花が終われば蓮華。この頃のいすみ鉄道は、春のレンゲ祭りも楽しみでした。(今は無くなってしまいました)(いすみ鉄道 東総元)

My best of 緑のトンネル。桜の次は新緑の季節。今(2020/4/12)、小湊沿線はちょうどこんな感じになっていると思います。外出自粛の春なのが恨めしい。(小湊鉄道 飯給)

風が吹けば鯉は泳ぐが鏡は消えてしまいます。二兎を追えない構図でした。少子化もあって、五月晴れと鯉のぼりの光景が珍しくなりました。2009年当時は小湊・いすみ沿線ではまだよく見ることができました。(小湊鉄道 里見)

週末金曜日、寝台特急あけぼので秋田へ。どんなに疲れていても、B寝台の心地良い眠りでリフレッシュ。現地に着くと元気な自分がいました。ここ由利高原鉄道は、山(鳥海山)が見えればテンションMAX。曇り空でしたが、心は快晴の1枚です。(由利高原鉄道 西滝沢)

梅雨の花といえば紫陽花。紫陽花と列車は箱根や井の頭線などでよく撮りますが、花菖蒲は珍しい。いすみで見つけた菖蒲田。週末2日間通って撮った1枚です。次の年も訪ねましたが、枯れた地面だけ。同じ季節は二度とないので毎年通う価値があります。(いすみ鉄道 総元)

最近すっかりご無沙汰の大井川鉄道。10年前はよく通っていました、とくに夏場に。この南海ズームカーをはじめ、近鉄吉野&421、おけいはんもいました。(大井川鉄道 崎平)

田野口駅。好きな駅です。駅前に「みつや商店」という静岡おでんが美味しいお店がありましたね(現在は閉店)。(大井川鉄道 田野口)

写真仲間の皆さんと、大人の休日俱楽部切符を使って道南の旅。全員50歳以上でしたが、青森で急行はなますに乗って深夜の函館着。そのまま駅寝して早朝トワイライトエクスプレスや北斗星撮ったり、とてもアクティブでした。小沼で見かけたコウホネの群生、鉄道写真としてはとても珍しいと思います。(凾館本線 大沼公園)

真夏の秩父川瀬祭り。踏切を笠鉾が渡った直後に踏切音。貨物が通過してくれて、旨い具合に撮れました。鉄道と同じくらい祭り好きの私としては、今年(2020年)の夏祭り開催が気がかりです。(秩父鉄道 御花畑)

朝方に気分すぐれず起きると激痛が。尿管結石でした。七転八倒し、大山の日大病院へ。しかしすぐに退院し、週末は這って大糸線。なんでそんな無茶したのかわかりませんが、とにかく元気でした。(大糸線 頸城大野)

夏の終わりは北海道。鉄友Nさんと北海道へ行くのが恒例になったのがこの頃。このときは、日高で撮って、翌日は長躯石北常紋峠。1泊予定を2泊にするなど、ハチャメチャな旅でしたが、今でも全行程覚えているほど、印象的でよい写真が撮れた旅でした。(日高本線 厚賀)

聖地146kp。DD51のプッシュプルだった頃の石北臨貨。夏の緑に赤いDD51が美しく、感動のクネクネでした。(石北本線 金華)

佇むに好みの場所が幾つかありました。ここ黒沢駅を見下ろす山の中腹にある野球場からの眺めもその一つ。草野球の球音を背後に聴きながら、ゆっくりとやってくる由利鉄の単行気動車を眺め、そして撮る。幸せな時間です。とくに実りの秋は、黄金の海のようです。(由利高原鉄道 黒沢)

由利鉄と五能線は、よくセットで訪ねました。五能線の有名撮影地である深浦のこの場所。初めてベストな条件で撮れました。とくにこの秋雲がお気に入り。(五能線 深浦)

画角いっぱいのコスモスと小さく列車。このバランスでいつか撮りたいと、狙っていました。この日は、都合よく線路端にコスモス畑がありました。今も、この写真が生涯最高のコスモス列車です。(小湊鉄道 里見)

10月の秩父。紅葉には早いですが、観光シーズン。荒川は川下りの船やカヌーが次々と行き、親鼻鉄橋を渡る秩父鉄道を撮るには格好の季節です。船と列車通過を構図に入れられるまで、大きな岩の上に陣取って粘って撮った1枚です。(秩父鉄道 上長瀞)

キハ52、58がの運用終焉の頃でした。国鉄色が4両で只見線を走るということで、見納めに出かけました。紅葉ピークの沿線、只見川第八橋梁を渡るシーンです。2年後(2011年)大雨でこの鉄橋も流され、現在も不通となっています。(只見線 会津大塩)

長野電鉄は、朝夕のみ走る2000系がお目当てで、特に朝の信州中野・湯田中間の二往復が狙い目でした。朝の光のマジックで、半逆光に輝くリンゴ特急と志賀高原の山々を美しく撮れました。この辺りはコンビニもなく、夜間瀬駅前にあった渡辺パンが美味かった記憶が。(長野電鉄 夜間瀬)

紅葉の名所、わたらせ渓谷を、一番美しく撮れた1枚です。足尾は標高が高いので、桜は4月末、紅葉は11月上旬にピークを迎えます。色づきは年によって当たり外れがありますが、この年が最高でした。(わたらせ渓谷鐡道 通洞)

冬は蒸気撮りの季節。八木岡あたりの障害物がない場所で、師走の低い太陽とともに影絵のように撮る構図が流行り始めた頃です。C12のシルエットが断然絵になりました。(真岡鉄道 寺内)

2009年は、季節の節目でよく訪ねたのがわ鉄。年の瀬の時期、1年の締めくくりでも訪ねました。車内で迎えたほのぼのクリスマス。絶景あり、懐かしい駅あり、素晴らしい鉄路です。(わたらせ渓谷鐡道)

新コロナウィルス感染防止のため、外出自粛の日々。家にこもって古い写真を整理しています。無くなった鉄路や居なくなった車両たちと、アクティブに日本国中飛び回っていたこと私自身に会えました。写真はいいですね。自分が生きてきた証です。

四季の旅写真Gallery Annex

北海道、関東中心の、鉄道風景写真ギャラリー(新館)です。

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