夏はじめ(わたらせ渓谷鐡道)

埼玉と群馬との県境で小降りになった雨は、伊勢崎インターを降りる頃には止んでいました。今年の夏は「渡良瀬渓谷」から。まだ本格的には暑くなく、時折日が差し、積乱雲も見られました。いつもの上神梅、沢入、足尾で、しっとりと、懐かしい、67回目の夏のはじまりでした。(2021/7/3)

上神梅駅のだだっ広い駐車スペースに車を停めると、こんな感じの風景。紫陽花が咲いています。前回訪問から2か月半。「帰ってきたよ!」の感覚です。

朝霧がもやもや。朝の駅は、涼しく爽やかです。ホームに立ち、足尾発の始発列車を待ちます。緑いっぱいの夏の上神梅駅は、実際以上に山深い雰囲気!


続いて、大間々を出た下りがすぐにやってきました。春の八重桜、秋のシックな紅葉も良いですが、夏の緑がいちばん似合うかも。線路端に咲く夏の花が良いアクセントになりました。

ロケハンがてら、次の駅「本宿」。ホームに降りたのは久しぶりでした。三セク後に出来た駅も30年が経ちました。到着した列車の車体には緑のリフレクション。この駅の年季を感じます。

上神梅に戻り、下り列車を撮ります。木造駅舎を大きく入れた構図で。ホームには百合の花。いつも駅を清掃し美しく飾ってくださる地元の方々、ありがたいです。

りょうもう号で来られたJさん、Mさんと合流し、渓谷を見ろせる場所から、改めて本日の撮影開始です。緑濃く、渡良瀬川は澄んで水量も豊富、良い1日になる予感です。

Jさん、Mさんと、上神梅駅を望むポジションへ。その後追いショットです。登り勾配を軽快に走る単行キハ。足尾線時代、C12蒸気機関車が爆煙上げながら駆けた姿を想像しました。

上神梅駅舎の佇まい、ロケーションがわかる構図で。待ち時間にこんな感じで撮ったことはありましたが、列車を入れて撮ったのは初めてでした。ここで気になったことが‥‥。古い車両(あかがね)がまだ来ていません。

上流へ向かう途中、タイミングが合ったので、水沼の旧道で撮りました。ここも緑濃く、この季節らしい雰囲気でした。

花輪では、廃校となった小学校(旧花輪小学校記念館)を訪ねました。ここは、これまでにも、鉄道撮影の合間に、外観をちゃちゃっと撮ったことはありましたが、中に入ったのは初めて。6年の担任は矢島先生だったなぁ、授業、給食、仲の良かった同級生のAさん、Mさんなど、数十年前を思い出させる素敵な空間でした。(あとでネットで調べたら、コロナ禍でずっと閉館していて、この訪問の1週間前に展示を再開したとのこと。ラッキーでした。)

お昼を草木湖畔の食堂で天ざるうどんを戴いて、向かったのは沢入駅。ここの紫陽花が今回のお目当てのひとつです。上神梅駅とは違った味わい、静寂の中にある落ち着ける空間、ここもいつも花で溢れています。

まずは、駅外れにあったアナベルと列車です。青空、積乱雲が見え、日差しも強く暑くなってきました。そちらを狙うべきだったかも(青空は一瞬でした)。

渡良瀬川の川風が心地よい待ち時間。足尾から戻ってきた渓谷号です。機関車が赤だったら緑に映えるのですが、赤いDE10 はずっとお休みのようです。

渓谷号と交換した上り列車を、河原に降りようと坂を下りました。渡良瀬川の清流と山の緑が清々しい。

栃木との県境を超えて、足尾に立ち寄りました。この駅と周囲の雰囲気は、国鉄足尾線そのものです。

ふたたび沢入に戻って、紫陽花撮り。ピークは次の週でしょうか。花はまだ疎らな咲き具合でしたが、生き生きしていました。紫陽花が似合う駅です。

楽しい時間は早く過ぎていきます。もう本日のファイナルカットの時間となりました。木造校舎を見下ろす場所から。ここは終始逆光ですが、この日のような曇天は普通に撮れます。

去年の秋(ふたつ下の写真)には、ど逆光で列車が光った感動の場所。今回は、緑の山々に、ゆっくりと消えていく列車を見送りました。

雨も降らず、暑さもほどほどで、素敵な1日でした。次はいつ訪ねられるかわかりませんが、「また戻って来るよ!」と大間々を後にしました。Fin.

四季の旅写真Gallery Annex

北海道、関東中心の、鉄道風景写真ギャラリー(新館)です。

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