今回の旅は、旧友と10年ぶりに再会する旅でもありました。かつては花輪線や米坂線を一緒に追いかけたり、冬の石北で雪まみれで撮ったり。
宿は、旧友が選んでくれた占冠の昭和レトロな旅館。積もる話をするには持って来いの宿でした。(2023/12-2-4)
12/3、午前は芦別側で駅巡りをし(「暖かい冬(芦別編)」)、午後2時に山部駅で、旧友と待ち合わせ。雪ダルマ(下手くそです。北海道の雪はサラサラなので素手でないと崩れてしまいます)を作って待ちました。
旧友と再会後、15時の返しから撮影開始。金山湖へ向かいました。湖畔で撮るつもりでしたが、鉄橋の駐車スペースが空いていたので、ここで撮ることに。朝から曇天でしたが、日が差してきました。秋と冬が入り混じったような、初冬らしい1枚となりました。
次も撮ろうと、16:55に布部で撮りました。もう日没から1時間。真っ暗です。ちょうど旅行者は一人乗りました。1両の一部だけを撮ると、まさか1両とは思わず、昔のような長い編成を想像できます。この日の撮影終了。金山峠を越え、占冠の宿に向かいました。
翌朝は、占冠を5時に出発。占冠村は陸別町とともに、冬の寒さで有名な町ですが、朝の冷え込みは思ったほどではありませんでした。空には満天の星。朝練への期待が高まります。東鹿越始発は、金山ダムで撮りました。芦別岳はしっかり見えているだけでなく、モルゲンロート状態。まさにその時、列車が通過しました。こんなの初めてです。どうやら旧友は、特別な「運」を持っているみたい。
旧友には、初めての根室線(富良野区間)なので、ポピュラーな撮影場所を案内しました。次は、7時過ぎの東鹿越行きを、芦別岳バックで狙います。ここも1年以上ぶりです。山に雲がかかる心配も、日が陰る心配もない、パーフェクトな快晴。周りの木々も霧氷が付いています。こんな完璧な条件の下で、ここで撮るのは初めてでした。
次はワインハウスの丘から8:40の富良野行を狙います。ワインハウスの丘へ行く途中、山部を過ぎると、一面が樹氷の森。富良野の街中が、魔法にかかっていることが分かりました。ワインハウスの駐車場からは、雲海に隠れた中富良野、上富良野の町、その先には旭岳がくっきり。
富良野岳は、こんな感じ。街全体が樹氷で覆われています。
そして、富良野行普通列車です。空知川の橋梁を渡る前と渡った後の2カット撮りました。夢のようなシーンでした。そんなに寒くはなく、樹氷の朝はまったく想定外でした。
後で富良野の風景写真家さんにお聞きしたところ、かつてはマイナス20度を下回らないと霧氷にならなかったが、最近は少し湿った雪になり、木々に着雪しやすくなった。そのためマイナス10度前後で霧氷になることがあるのだそうです。この景色も温暖化が少なからず影響しているのですね。
締めは、旧友のリクエストで、山部の落葉松で。せっかく山が見えているので、全部入れて撮りました。落葉松黄葉の時に狙っていた構図です。
これで午前の列車は終了。布部駅、山部駅に寄って、帰路につきました。布部駅は、黒板五郎さんもびっくりの樹氷晴れ、銀杏も電線も霧氷が付いていました。列車と一緒に撮りたかったですが、運のある旧友をお連れすれば、この冬また機会があるでしょう。
白老鉄日記vol.160「暖かい冬(富良野編)」でした。
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