ぐるり道南桜旅(道南いさりび鉄道他)

道民として生活者になって約半年。長い冬を経て初めて迎える春。待ちに待った春です。2泊3日で桜旅をしてきました。花見としては五稜郭と松前城、桜鉄としては函館市電といさ鉄がターゲットです。満開に合わせて旅程を組めるのは道民の利点ですが、お天気だけは運次第。(2022/4/26-28)

早朝白老を出て、函館を目指して下道をゆっくり南下。天気は予報どおりの曇天で、視界も悪く撮影には不向きな条件。こんな日もあります。四季島をどこかで撮ろうかと落部海岸で構えるも到着までまだ1時間あるのだと。海は白く駒ヶ岳は見えずでしたので、たまたまやってきた貨物だけ撮って先を急ぎました。

函館には15時前に到着。湯の川温泉のホテル(海と灯)にチェックインし、市電に乗って五稜郭に向かいました。天気は回復傾向で、薄日が差してきました。五稜郭公園は市電の最寄駅から徒歩約10分。桜は満開です。さっそく五稜郭タワーに登りました。まずは絵葉書的な写真から。やはりこの景色は俯瞰してこそ。視界もまずまずです。

大混雑を覚悟してきましたが、五稜郭タワーのエレベーターは待ち時間なし、展望室もそれほど混雑しておらず、じっくりと桜の絶景を味わうことができました。

城郭をほぼ一周しました。これまでに見た桜の中で、最も密度の高いものでした。

翌朝、海風が冷たい。市電湯の川電停まで歩き、市電沿線の桜を探しながら朝練しました。

湯の川温泉の足湯越しに。宿に戻り、朝食バイキングを食べ、松前に向け出発しました。

途中、上磯の戸切地川の桜といさりび鉄道。去年も同じ日に撮っていますが、去年は八分咲き、今年は満開です。天気も回復し順光で、旨く撮れました。

松前方面車を走らせます。途中、知内町では、以前パンフレットで見た桜並木の俯瞰を見ようと、重内桜ロードを訪ねました。神社のある丘に登ると、延々と続く桜並木、その先に広がる津軽海峡、絶景でした。

天気晴朗、波高し。津軽海峡を渡る風は、立っていられないほどの強いものがありました。ここは北海道最南端あたり。もうすぐ松前です。

松前に到着。写真でよく見る桜に包まれた松前城が見えます。海沿いの道の駅にある「うみかぜ食堂」で、松前岩海苔段重を頂きました。希少な岩海苔とご飯だけなのに、激旨でした。

松前の桜は、南殿(なでん)という、やや濃いめで花も大きめの特徴ある桜で、当地ならではの品種なのだそうです。

城内からは、津軽海峡が望めます。海辺の城下町。北国独特の桜。松前のイメージが良い意味で変わりました。小さな町ながら、南殿、松前漬け、松前岩海苔など、オリジナルな名産品を生んだ松前、また再訪したいです。新たな「北海道」を知りました。

二日目は、厚沢部の「うずら温泉」に泊まりました。全国区ではありませんが、お湯も料理(中華)も素晴らしく、感激でした。日本海に沿った追分ソーランライン(国道228、229号線)を走りました。天気は快晴。道も空いていて、上ノ国、江差、厚沢部、乙部、八雲、せたな、島牧、寿都と気分よく走りました。途中、乙部の道の駅からの眺め。雪山は道南の名峰「遊楽部岳」です。

寿都近くの弁慶岬から、積丹半島を望む。北海道には義経伝説が幾つかありますが、ここ寿都では、弁慶が義経到着を待ち続けた伝説が残っています。

蘭越の道の駅で蘭越米を買い、言夕方、羊蹄山が見えそうなので、函館山線に立ち寄りました。期待どおりでした。
いつも撮影する倶知安の踏切では、木々が伐採されたのか、新たに拓けた場所がありました。新鮮な構図で、「春がきた山線」です。

旅の終わりに。振り向けば、二つの羊蹄山。今年は、東京と北海道で、二度も桜を愛でることができました。それぞれ趣が異なり、味わいがありました。

白老鉄日記vol.70「ぐるり道南桜旅」でした。

四季の旅写真Gallery Annex

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