原色の夏(富良野編)

切れ味ある青空、深緑の森、ラベンダーや蕎麦の花畑、朱色のキハ、、、。真夏の被写体としては申し分ありません。今年も、富良野の鉄路で、北海道の短い夏を味わえました。「線路は続くよどこまでも」は無理にしても、once again 次の夏も。(2022/7/29-31)

ずっと雨続きでしたが、7月下旬、ようやく晴天域に入り夏らしくなりました。7/29(金)早朝白老を出て下道を走り、金山湖に到着したのは9時少し前。湖畔のラベンダーがまだ咲いていることに安堵し、夏の深緑の鉄橋ポイントから撮影開始です。晴れていますが、湿度が高く、遠くが霞んでいます。

初日のお目当ては午後の根室本線ですが、その前に美瑛へ。20年ほど前にハマった丘風景。やはり畑に色がある夏が最高です。

美瑛も、湿度が高く、遠くが霞む条件です。手前のとうもろこし畑が真夏らしい。ここで富良野線を一本撮って、根室本線方面に向かいました。

青い田園の先に布部駅。絵になります。ここでキハ到着シーンを撮りたいと思いましたが、如何せん本数僅少につき、午前中にロケハンをしておいた蕎麦畑に向かいます。

広大な蕎麦畑。白い蕎麦の花がちょうど見頃です。視界不良が幸いして、逆光の山並みが影絵が重なったように見えます。二兎を追わず、山重視の構図で構えると、やってきたのはなんとタラコ。これは嬉しい誤算でした。

せっかくの蕎麦畑です。急いで順光サイドにパンして、白の中に紅一点構図。そんなに速く走らなくてもいいのに! 全速力で一気に走り去るキハを何とか仕留めることができました。この2枚が撮れただけで、この旅はもう十分満足です。

2時間待って、初日の本命はラベンダー。6年連続です。今年は開花が早かったらしく、盛りは過ぎていました。しかし、17時台の往復は光の条件が最高なので、退いて撮っても、白いキハの存在は明確です。

キハは、すぐに東鹿越から戻ってきます。木々の間からの飛び出し狙いなので、耳を澄ませてエンジン音に気を払いながらの1枚。長年ここでラベンダーを撮ってきましたが、湖面の状態は今回がいちばん。ということで、湖面重視の構図です。直前まで湖面を漂っていたカヌーが画角から消えてしまったのは少し残念。

夜もキハ。東鹿越で19時台の快速狩勝を撮影。これで、明日の始発はタラコと確信。楽しみになりました。

そして迎えた朝。霧が濃く、視界数メートル。ラベンダーは諦めて、鉄橋ポイントで構えました。同好の皆さんが徐々に増え、車は4台になりました。始発列車を待ちます。霧は徐々に晴れ、ちょうど良い具合のところで列車通過。春夏秋冬、何度もここで撮ってきましたが、タラコで撮れたのは感涙ものです。

富良野の朝は忙しい。次の下りは花(もう一度蕎麦畑)か山(芦別岳バック)か、迷った末に後者を選択。どちらも朝のフレッシュな条件で撮れます。

どっちが良かったのかな、、。鉄道撮影は場所の選択次第、釣りと似ています。

東鹿越で長時間停車後、返しは霧が晴れた金山湖畔で。夏休みの週末、しかもこの日は湖畔の花火大会ということもあり、キャンプ客は多いようです。避暑地らしく撮れました。鉄橋を渡るキハ、見えますか。

鉄橋を渡った車両は滝川に向かい、野花南(のかなん)駅で、滝川から来る車両と交換します。予測ではタラコのはずなので、白と赤の交換が撮れるとの目論見です。しかし、残念ながら当てがあずれ白と白の交換でした。これにて朝の部終了です。

午後は狩勝峠を越えて十勝の予定です。山部駅、幾寅駅、落合駅に立ち寄りながら、峠を目指しました。

幾寅駅。いつもきれいに整備されています。ありがたく撮らせてもらいます。

ここを列車が走らなくなって5年。線路は夏草の中、、。

to be continued(「十勝編」へ続きます)

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