心晴れやかに(根室本線)

前夜は眠りが浅く何度も目が覚めました。この日は「細胞診の結果」を聞く日。診察は予定より1時間遅れ、しかも私の順番は午前の部の最後になりました。こういう時は、悪い結果を想像してしまうのものです。そして入室。先生から「がん細胞はありませんでした。」の声がはっきり聞こえました。2か月間のモヤモヤが晴れました。
真冬の根室本線は、寒くなく、雪は降らず、晴れず、山は見えずとも、久しぶりに心軽やかな撮影となりました。(2023/1/13-15)

前夜(1/12)、東京から白老に戻り、迎えた翌朝、富良野に向けて出発。結果によっては中止にせざるを得なかった冬旅は、天気はイマイチの予報ですが、心は快晴です。途中、占冠は町中の木々がすべて樹氷状態だったので、期待が高まりましたが、富良野は普通の枯れ木状態。15時前後の東鹿越往復から撮影開始です。

今回は、ここ10年以上の北海道での鉄道撮影パートナーNさんとのジョイント旅です。下金山駅で合流し、次の撮影場所、布部に向かいました。布部駅16:55の東鹿越行きを狙います。到着が8分遅れたため、空はほぼ漆黒の色になってしまいました。

翌日は、東滝川から撮影開始しました。東鹿越方面で撮る予定でしたが、富良野駅で滝川行のタラコが待機しているのを見て、我々も行先を変更した次第です。7時前、夜明け前に到着した始発列車。その後の二番列車、これはタラコでした。

このあと、この駅で、下り列車と貨物も撮影しましたが、前回訪問時(12月初旬)ほどの良い条件ではなく、いろいろ工夫をして撮りました。それにしても、ここはこの時間、小一時間で列車4本撮れます。ローカル線にしては得難い高効率です。

その後、貨物列車は平岸駅で長い停車があります。追い越して、野花南の先で構えました。その前にキタキツネくんの臨時運用がありました。キツネって、よく線路に沿ってやってきます。なぜでしょうね。

そして、富良野貨物。遠くから音が聞こえてきました。迫力ある走りです。

午前の部ラストは、恒例の野花南交換。雪が降ってきて(この旅で雪が降ったのはこの時だけでした。)、少し絵になりました。

午後の部は15時前後の東鹿越往復です。この間(約4時間)が、いつも勿体ないな時間です。幾寅駅にも寄りました。

午後15時台の往復は金山湖畔で撮りました。湖上のワカサギ釣りのテントと列車が通る小橋が一緒に撮れる場所がありました。駐車場からは相当距離があります。撮影機会は2度あるので、路上駐車をしないで済むよう、一人が駐車場で待機し、交代で撮りました。このように苦労して撮った割には、曇天で光が無く、やや不満が残る結果です。

富良野に帰る途中で立ち寄った下金山駅。バルーンが見えると思います。近くの広場で揚げていました。

夜は富良野駅で、撮影タイム。明日天気にな~れ!

翌朝は、天気予報ほど気温は下がらず、晴れず、山は見えず、雪降らず。「冬こそ北海道」を撮りに来た身には残念な朝ですが、ここ2ヶ月、不安解消のために趣味に走るのとは全く違う気分、心は晴れ晴れしながらの撮影でした。下り始発列車です。今回は「宗谷色」との相性が良いようです。

おニューなポイントで。樹氷の森になったらまたここで撮りたいと思います。貨物も絵になりそうです。

山部で撮った宗谷色が戻ってきました。あまり寒くないので、寒さを演出するために、氷柱を入れて撮りました。山は見えませんが、やっと晴れてきました。

午後3時の往復までの空白の4時間は、買い物、昼寝、長い昼食で潰しました。長考の結果、午後3時の往復は、ふたたび「ワカサギ釣りと小橋」に挑戦することにしました。今回は日があるので、かなり満足な写真となりました。冬の根室本線の宿題が一つ片付きました。

東鹿越からの返しは、いつもの場所で撮りました。ここでは春夏秋冬、何度も撮ってきましたが、雪を被った冬山と、微かに秋が残っている落葉松の木々、なんとも珍しいシーンが撮れました。

これが今回の最後のカットです。根室本線(富良野・新得間)の廃線時期の行方が気になります、3月のダイヤ改正で余剰となる富良野線のキハ150の行方も気になるところです。願わくば、根室線の廃線は来年以降に延び、キハ40が引き続き充当されてほしいです。いずれにしても、冬の富良野、近々にも再訪したいと思います。

両親は79歳で亡くなりました。まだその年まで10年ちょっと。「もう少し人生楽しんでいいよ。」と、親と去年亡くなった家族が、守ってくれたように思います。親の年を越えられるよう、無理せず、楽しく、生きていきたいと思います。

白老鉄日記vol.105「心晴れやかに」でした。

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