雲が素敵だったので、狙いを薄から空に変え、レンズを望遠から標準にしました。そして撮ったのがこの写真です。写りは小さいですが、キハ40(ヨンマル)がメインの被写体です。原野と秋空を背景に颯爽と走ります。その土地らしさ、季節らしさ、そんな風景の中にある鉄道。私はそういう写真を、常々意識しながら、今、秋の北海道を撮っています。(2023/9/26,27,10/3)
仕事で東京に行く妻を新千歳空港で見送って、その帰りに立ち寄った早来駅。空港から近いこの駅は、在京時代、北海道の行き帰りによく訪ねました。しかし、道民になってからは散歩には遠い距離であり、すっかりご無沙汰でした。
かつてよく撮った跨線橋から望遠で狙います。やってきた苫小牧行は2両編成。嬉しいことに先頭はヨンマル、後ろは150。
かつて石炭輸送の大動脈だった室蘭本線(苫小牧・岩見沢間)は、非電化複線。今は日に僅か数本の普通列車が走るローカル線です。
遠浅方面に目を向けると、岩見沢行きの列車と、早来駅で撮った苫小牧行との離合シーンが見られます。両方ともキハ150。今だに若々しい雰囲気の車両ですが、登場して既に30年以上経っています。
どんよりした空模様でしたが、今月は勇払原野の薄野を狙っています。寄り道して15時台の日高線を撮って帰ることにしました。鵡川行です。この日は北海道色のヨンマル。曇り空なので、空はカットして撮りました。
鵡川から苫小牧行が戻ってくる頃には空が明るくなり、スポットライトのように薄野に日が差す中、ヨンマルが通過していきました。期せずして、これまでずっと狙ってきた光る薄野が撮れました。車両も北海道色ですし、大満足。文句なしの一枚です。
私は写真はまずSNS(インスタ)にアップし、その後にこうして記事にしています。ちなみにこの写真の「いいね!」は、今月のススキとヨンマルの写真の中では、最も少なかったです。個人の満足度と他人の評価は比例しないものですね。
翌日はすっきり秋空。夕張岳バックを期待してふたたび早来駅。朝の岩見沢行きです。半逆光のなか、やって来たのはむかわ竜ラッピングのヨンマルです。夕張岳もシルエットで見えています。
岩見沢から、むかわ竜のヨンマルが戻ってくる頃には、光線状態は順光になりました。雲多めながら、夕張岳は姿を見せてくれました。狙った通りのシーンが撮れました。このあと夕張岳は雲に消え、見えていたのはこの時だけ。ラッキーでした。
今年は、北海道も猛暑の夏でしたが、9月も終わりに近づくと、過ごしやすい気候になり、木々もちょっぴり色づいてきた感じです。
早来は、サラブレッドの産地。町の栄誉賞を受賞した馬たちに囲まれて、コーヒータイム。早来駅併設の物産館にて。
10時台の苫小牧行を駅の駐車場から撮影。この日は雲の当たり日です。ハート形の雲が撮れました。2日連続で早来で室蘭本線を撮りましたが、撮影機会6回で、3回がヨンマル。5割の確率でした。
早来の帰りは勇払原野。自宅への通り道です。先ほど早来で撮った「むかわ竜」が、苫小牧から日高線に入っていました。光る薄は昨日で大満足でしたが、この日は、薄も雲も撮れました。満足して帰路につきました。
9月の終わりから10月初めにかけて、道路の法面などで、よく目にする紫の花。ネバリノギクという外来種です。本州では目にしたことのない花で、私にとっては北海道の初秋を象徴する花となりました。
白老鉄日記vol.147「秋・胆振のヨンマルたち」でした。
終焉が近い、北海道のキハ40。2023年の秋は、勇払原野の薄野で何度も会えました。
2コメント
2023.10.06 09:39
2023.10.05 14:06