春夏秋冬それぞれのメリハリが北海道の素晴らさであると常々思っています。特に春は変化のスピードが速く、芽吹きから新緑に変わるまでの一瞬の彩りは紅葉にも勝るもの。今回の根室線訪問では、運良く、そんな季節の瞬間芸を見ることができました。
鉄道風景において私が重視するのは、一に季節感、二にその土地らしさ、三に鉄道(車両や駅)です。熱愛にならない程度のキハ54の距離感は、そんな私の撮影マインドにピッタリです。今回の訪問で根室線でこの車両をモチーフに四季風景を撮るモチベーションができました。(2025/5/12-13)
久しぶりに237号線を北上。懐かしい金山駅や下金山駅を横目で見ながら、東大演習林に差し掛かると、桜がまだ見頃。ゴールデンウィークが終り1週間が経つのに今年は桜が遅いです。金山ダムはちょうど見頃だろうと思いましたが、まだ心が痛むので訪ねようとは思いません。懐かしい思い出になるには、10年くらいの時間の経過が必要です。
今回の撮影は富良野側から。明日は曇り予報なので、山が見えているうちにと、富良野岳バック。空知川を取り囲む木々の緑が期待どおりの芽吹き色。
真冬に霧氷を撮った場所は、芽吹きの森に。落葉松は鮮やかな緑に。これが北海道の四季のメリハリです。お気に入りの服を色違いで揃える気分で、春夏秋冬撮りたくなります。
よく交換を撮った野花南駅。いまは、交換はありません。大きな白い桜が咲いていました。
野花南駅には、だれが作ったのか鉄道模型風のオブジェがいっぱい。
滝川で夕暮れを迎えました。水が入った田圃が夕凪で空を映してくれました。そんなタイミングで滝川行が通過しました。この日撮ったのは、僅か4本でしたが、それぞれが印象深い春景色、穏やかで心地良い春時間でした。
そして翌朝。夜明けの旧東滝川駅。「旧」を付けなければならないのが悲しいところです。駅前の桜が咲く様を初めて目にしました。
赤平の田園にて。芽吹きの光景。まだ田植え前。次は、緑あふれる木々と田植えの田圃。そんな景色を撮りたいと思います。
ところどころに桜が残っていました。半逆光で真価を発揮しるキハ54です。
国道沿いにタンポポの絨毯を発見。絨毯に乗るような感じで54が軽快に駆け抜けていきました。撮りたかったシーンです。
2月は雪まみれでしたが、春の花で溢れる平岸駅。普通の景色で、幸せな気分になります。
根室線までは、自宅から200キロ。旅行です。訪ねて良かったです。北海道らしい、進む春の情景を眼にすることができました。
白老鉄日記 vol.237「一瞬の春景色」でした。
0コメント