桜の頃 白老鉄日記 vol.42

北海道の桜はエゾヤマザクラ。花は染井吉野より色濃く一回り大きめ、野生種なのでそれぞれの木に個性があって咲く時期もマチマチです。現役時代には実現できなかった、往復の飛行機平日利用での北海道。白老を中心に、函館、ニセコ、富良野、帯広にも足を延ばし、ゆったり、ゆっくりと、桜を愛でる長い時間を過ごしてきました。(2021/4/26-5/12。写真は富良野市山部のエゾヤマザクラ並木)

いよいよ7月には移住するので、旅気分で羽田を経つ機会はあと僅か。今回は、函館から道内に入るので飛行ルートは内陸寄りでした。青森上空では、堂々の岩木山が見える窓際席。今回の滞在では山々が良く見える予感がしました。

昼頃に函館空港に到着。羊蹄丸(青函連絡船)近くにオープンし立ての東急ステイにチェックイン後、改めて外出。市電撮ろうと向かったのが青柳町電停。春の坂を撮ります。バックに見える特徴的な山容の山は、調べると三森山という標高800mくらいの山でした。

場所を変えて、函館ドック方面へ行くと、末広町近くの坂の途中に、桜がありました。染井吉野のようです。函館らしい建物、坂、市電、そして桜。まぁまぁかな~。

道南いさりび鉄道の運用を調べると、次の日は早朝に素敵な運用があることを発見。よって予定外の朝練です。函館から列車に乗って現地に向かいました。途中久根別で、木古内始発の上り列車に遭遇。この車両たちを、上磯の戸切地川で桜を絡めて撮る算段です。

目的地の上磯駅に到着。撮影場所には徒歩10分ほどで到着しました。桜(染井吉野)は満開間近で花に勢いがあり、快晴・順光という素晴らしい条件です。こんな好条件ですから平日ですが数名の同好者。試し撮り機会を経て、これを撮って、これに乗車して函館に戻りました。大満足です。

この後北斗で千歳に向かいレンタカーを借り、白老で長期滞在しました。滞在期間中は、曇り・雨が多く、晴れても黄砂が飛んだりで、撮影条件の良い日は少なかったので、移住に向けた準備が捗りました。白老宅から最も近い樽前山バックの撮影場所。ここで撮るのがこれからの私の日課になると思います。

北海道に四季島がやってきました。行きは登別まで。温泉で一泊し翌日は東室蘭発です。ブルトレたちへの記憶でいっぱいなので、まだ四季島は「撮りたいもの」になっていません。が、一応華のある被写体なので、私好みの北海道らしいシチュエーションを選んで撮ってみました。

今回は3月のダイヤ改正後、初めての訪問。老兵(キハ40)は去り、H100の日常となりました。これを受け入れないと私の撮影に未来はありません。

日が長くなりました。日没は19時台。北舟岡駅では、晩春から夏の終わりまで、いい位置に日が沈むようになります。久しぶりの定番構図で。

晴れていますが、黄砂で視界不良。こんな日は優しい夕日が見られます。ご存知のとおり、ここ(北舟岡)の海は「湾(噴火湾)」なので、水平線はありません。

勘が鈍らぬように時々流さないとと、雨の日は流し撮り。普通列車で素振りをして、本命DF200、決まりました(止まりました)。芽吹きも流すと、優しい春色になりました。

ゴールデンウィーク中は、貨物は休み、キハ40は引退と、撮るモノに事欠きましたが、臨時北斗として運用に入った「はまなす編成」はちょっとしたアクセントになりました。礼文華の山々も芽吹き始め、落葉松が優しい春色になりました。葉の成長が速いので、ここから数週間は日々山の色が変化していきます。

礼文華の森ではけっこう長居しました。鉄分濃い場所ですが、はまなす編成はこんな感じで撮りました0。

ニセコ方面にも足を延ばしました。比羅夫で満開のエゾヤマザクラを見たのは4年前。若木も成長したに違いないと、張り切って出かけましたがまだ蕾でした。タイミングは難しいものですね。気を取り直して、羊蹄山バックの定番踏切で。

ニセコ駅では、「ちょうど見頃」との情報をいただいて、駅前の斜面で、カタクリ、エゾエンゴサクの群生を目にすることができました。

4月に、鵡川から様似までの区間がついに廃線になってしまった日高本線。残る区間(苫小牧・鵡川間)を訪ねました。嬉しいことに、まだここではキハ40が日常です。

滞在も終盤差し掛かった頃、満を持して富良野を訪ねました。お目当ては根室本線(富良野・落合間)の桜です。減便となり昼の東鹿越往復が無くなってしまい、15時台の列車を芦別岳バックで。春らしい景色が撮れました。

残る撮影機会は、17時台の往復のみとなりました。楽しみにしていた金山ダム公園のエゾヤマザクラはまだ蕾だったので、いつもの湖畔の小橋を撮りました。落葉松が芽吹いていました。ギリギリ日が持ったので、北海道色のキハ40が白く輝いてくれました。

返しは、金山湖を渡る橋のポイントで。これまでにここでは、樹氷、夏の緑、秋の紅葉、晩秋の落葉松の黄葉と撮ってきました。最後に残ったのが新緑でしたが、一応これで主だった季節をすべて撮ることができました。

この日は富良野泊。「一花」という食事も部屋もロケーションも素晴らしい宿に泊まりました。迎えた朝は山部駅で、プチ朝練。この駅、好きです。

宿の朝食は豪華でしたが、とくにこの牛乳飲み比べが楽しかったです。どれも濃厚で美味しいのですが、それぞれ味にかなり違いがあるんです。一番美味しかったのは、、言わないでおきます。機会がありましたら、ぜひお訪ねください。

この日は、狩勝峠を越えて帯広に泊まりました。リスで有名な神社を訪ねました。午後の訪問でしたが、運良く出てきてくれました。ニリンソウやタンポポ咲く神社の森を愛くるしく駆け回ってくれました。可愛い写真がたくさん撮れました、1枚掲載します。

十勝側(釧路支社)のキハは、まだヨンマル天国です。

そのうち2両が国鉄色に塗装変更され、毎日の運用がJR北海道のHPで公開されています。ありがたい企画ですが、「塗装変更=終焉間近」と考えざるを得ません。雨中の撮影でしたが、やはりこの色は良いですね。

東京に戻る前日、「超」朝練(4時白老発)で、ふたたび金山湖。ダム公園のエゾヤマザクラが見頃になっていました。これを撮らずしてこの春は終われません。小雨模様でしたが満開の桜とキハ40を収めることができました。

朝の2往復4度の撮影機会のうち3度はダム公園の桜、最後の1本は下金山駅で撮りました。See you again.

この季節の北海道は何といっても「アスパラ」です。ムラサキ色は生でも食べられます。天ぷらも旨いです。やはり定番は肉巻きでしょうか。

長いアルバムを見てくださり、私の北海道暮らしにおつき合いくださり、ありがとうございました。to be continuedということで、このシリーズまだまだ不定期運用で続きます。

四季の旅写真Gallery Annex

北海道、関東中心の、鉄道風景写真ギャラリー(新館)です。

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